大きな揺れで建物がゆがむと、ドアの枠も変形し、ドアが開かなくなることがある。ただし、マンションの玄関ドアは重く頑丈で、バールでこじ開けられる可能性は高くない。バールが役に立つのは、主に次の場面だ。
- ゆがんで開かない室内ドアや引き戸
- 倒れた家具の下に挟まった人や物を動かす
- ベランダの隔て板(隣の住戸との仕切り板)を破って避難する
マンションの避難経路を確認しておく
玄関から出られないときは、ベランダの隔て板を破って隣の住戸へ移る、避難ハッチから下の階へ降りるのが避難経路になっていることが多い。隔て板の前に物置やプランターを置かない、避難ハッチの上に物を置かない――工具を買う前に、この2点を確認しておきたい。
選び方のポイント
- 長さ:長いほど、てこの力が大きくなる。室内で扱うなら60cm前後が目安
- 置き場所:寝室や玄関など、閉じ込められそうな場所の近く
- セット:バール・ジャッキ・ノコギリは「脱出の三種の神器」と呼ばれることがある
紹介商品:SK11 リフォームLバール 600mm
価格が手ごろで、ホームセンターでも扱われる定番ブランドの工具。
重く、力の弱い人には扱いが難しいという声がある。玄関ドアは開けられない前提で考えてほしい。室内ドアの閉じ込めや、家具の移動に備えたい人向け。
紹介商品:救助工具格納箱レスキューミニ
必要な道具がひとまとめになった防災工具セット。キャスター付きで移動しやすい。
セット品は個々の工具が小さく、力が伝わりにくいという声がある。価格も高め。管理組合の防災倉庫に備えたい場合(共用備蓄の考え方は⑦)向け。
状況別のおすすめ
- まず家庭に1本置きたい → バール(60cm前後)
- 家具の下敷きにも備えたい → バール+ジャッキ
- 共用部に備えたい → 脱出工具セットを防災倉庫へ
まとめ
バールは「玄関ドアを開ける道具」ではなく、室内での閉じ込めや救助のための道具だ。あわせて、ベランダの隔て板と避難ハッチの周りを片付けておくことが、いちばん確実な備えになる。


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